本と糸

読書感想文と裁縫の記録

「ある行旅死亡人の物語」とぬいぐるみ

読売新聞の大好きなコーナー「よみうり堂」(たしか)

 

大好きというわりに(たしか)なのが信憑性に欠けるが、わたしの狭い選書の視野を広げてくれるのは間違いなくこれである。

 

先日この紙面で出会った本がこちら。

 
行旅死亡人〈こうりょしぼうにん〉
名前や住所など身元が判明せず、引き取り人不明の死者を表す法律用語。
 
その中で、行旅死亡人の女性が大切にしていたのではと推測される犬のぬいぐるみがでてくる。
 
表紙にも描かれているぬいぐるみ。
 
ぬいぐるみって、なんでかちょっと怖くて悲しい。
 
 
 
 
そして、わたしが小さい頃に好きだった「じゃじゃまる」のぬいぐるみをふと思い出した。
 
\まさにこんな感じのぬいぐるみ/
 
今思えば、じゃじゃまるは過酷な生い立ちの少年だった。
 
「かーあちゃーーーーん!」
 
と、海や山に向かって夕陽のなか叫ぶ彼の後ろ姿ばかりが記憶に残っている。
 
今思うと、かあちゃんどこにいたのだろう。
このご時世では叩かれかねない。
 
ぴっころちゃん(女子)がジャンプすると、その振動でみんなが倒れるっていうのも、もしかしたら、叩かれかねない。
 
そして数十年後、育児開始と共に再会した「おかあさんといっしょ」ではちょうど「ポコポッテイト」が始まったところだった。
 
これが今思うと、じゃじゃまるたちの「にこにこぷん」と設定がよく似ていて可愛かった。
 
 
たくみお姉さんを初めて見たときはびっくりした。
 
こんなにうたのお姉さんらしいうたのお姉さん(読みにくい)がいたのかと。
 
もちろん、たくみお姉さんが卒業するときは泣いた。
 
それはさておき。
 
今わたしが死んでも、わたしが誰であるかを証明してくれる物や人がたくさんある(いる)ので行旅死亡人にはならない。
 
なので、誰かがわたしの人生を調べることはない。
 
でも、もしも誰かがわたしのことを「なんとなく怪しい人」と勘違いしてわたしの人生を辿ったら、それなりに物語が出てくるんじゃないかなーと思う。
 
何が言いたいかというと、誰でも物語を持っていて、人の人生ってやっぱりおもしろいなと思ったということでした。
 
\今回読んだ本/